日時: 2014年3月15日(土) 10時-18時 交流会18時-20時
場所: 東京大学本郷キャンパス工学部新2号館
(大会実行委員長メッセージ)
2014年の春季大会のテーマは「目から鱗のビジネスモデル」です。
昨年は、春季大会で「エイジレス社会」、秋季大会は「ソーシャルビジネス」を取り上げ、今の時代を象徴する重大な社会的テーマについて、ビジネスモデルの観点からの課題と今後の方向性を探る機会を提供しました。両大会とも、参加者の皆様からは、課題と取組の全体像を理解でき、さらに様々な刺激を受けたと、好評をいただきました。
今回の春季大会では、一つの社会的課題から捉えるのではなく、学会の原点である「ビジネスモデル」そのものに焦点を当てて、多様な分野で活躍されている経営者や専門家に登壇いただき、各人が取り組む「ビジネスモデル」を紹介していただきます。この結果、参加者の皆様が、今の「旬な」ビジネスモデルや、「先端的」ビジネスモデルから刺激を受けて、今後のビジネスモデルの進化の姿を思い描く、貴重な機会となることを願っております。
また今大会では、昨年に発足した「日本ビジネスモデル大賞」の第二回受賞企業の発表・表彰を行います。ここで、受賞企業の「独自性」「事業性」「共感性」に卓越したビジネスモデルを、経営者の記念講演として、直にご紹介する場を提供いたします。
さらに、ネットベンチャーの若手経営者による「パネル討議」や「アートとテクノロジー」を駆使する、先端クリエーター経営者との対談など、今までになかった新たな試みにも挑戦しています。
「旬な全体感」と「先端的刺激」をキーワードに、ビジネスモデル学会の「新しい」形を皆様と共有できることを大変楽しみにしております。
3月15日、東大本郷の工学部2号館ホールで、ビジネスや研究分野で活躍されている多様な方々にお会いできることを願っております。
そして互いに学び刺激する貴重な機会となれば幸いです。
2014年春季大会 実行委員長
タワーズワトソン株式会社 取締役会長
淡輪 敬三
時 間 | 内 容 |
9:30 | 開場・受付開始 |
9:45-10:00 | プレ・プログラム |
10:00-10:10 | 開会挨拶 |
10:10-10:45 | 特別講演1 近藤 昭 氏(桧家ホールディングス 社長) |
10:50-11:25 | 特別講演2 橋本 英夫 氏(株式会社ハッピー 代表) |
11:30-12:20 | 会員発表(2名) |
12:20-13:20 | (昼食) |
13:30-13:40 | 第二回 日本ビジネスモデル大賞 発表と表彰 |
13:45-14:30 | 受賞記念講演 窪田 規一 氏(ペプチドリーム株式会社 代表取締役社長) |
14:35-15:30 | パネルディスカッション
テーマ:『ネットベンチャーの最新動向』 |
15:35-15:50 | (休憩) |
15:55-17:05 | 特別対談 〜ビジネスモデル超える「21世型モデル?」〜 猪子 寿之 氏(チームラボ株式会社 社長) X 淡輪 敬三 |
17:10-17:30 | 全体ラップアップとQ&A |
17:30-17:40 | 学会案内 |
17:40-17:50 | 閉会挨拶 |
18:00-20:00 | 交流会 |
特別講演1
近藤 昭 氏
桧家ホールディングス 代表取締役社長
(講演概要)「社長就任5年の軌跡、年商1000億に挑む」 ~企業価値20倍強、経常利益7倍越え~
社長就任から5年が過ぎ、その軌跡をたどりながら、企業価値20倍強、経常利益は年6億円から40憶円を越え、4期連続増収増益を達成した原動力は、どこにあるのか。この5年間、それは逆風が吹き荒れた。リーマンショックに耐え、3・11の大震災を越えてなお、高収益の企業体質に変えることができた。また、断熱材アクアフォームで全国展開する子会社のひとつ「日本アクア」が昨年12月に東証マザーズに株式上場を果し、本年はまた介護、保育事業にも進出する。早くも年商1000億円が視野に入ってきた。最高品質と最低価格で社会に貢献という理念を掲げ、お客様を第一にした桧家グループの新たな戦略、手の内をお伝えしたい。
(略 歴)
1967年兵庫県神戸市生まれ。慶應義塾大学卒業。 大学卒業後、大手生命保険会社や外資系保険会社勤務を経て、 2001年に東日本ニューハウス(現・桧家ホールディングス)に入社。 専務取締役、副社長を経て、2009年に代表取締役社長就任。2012年に『日経ヴェリタス』が行った「在任期間中に株価を最も 上げた社長のランキング」では、全上場会社中第5位にランクイン。就任から 4期連続増収増益を達成、昨年12月には関連会社の日本アクアが東証マザーズに上場した。業界の常識にとらわれず、常に顧客目線で考えることがモットー。 「あらゆる人にエコで快適な住まいを」 提供するために日々奮闘中。
特別講演2
橋本 英夫 氏
株式会社ハッピー 代表取締役
(講演概要)成熟産業のサービスイノベーション ~ITで人の能力を最大化し高付加価値を生む~
全業務工程のフロントとバックオフィスをITによって串刺し一元管理することで、各分野・部署の生産性の効率化が図られる。人の勘である暗黙知を形式知にして可視化し、同時に人の動きをも動形態知として可視化することで自己完結型のマネジメントになり、個人の技能・スキルの習熟度が向上する。つまり、企業の高収益構造は、相反するITと人の調和・融合によって完成領域に至る。
(略 歴)
1949年兵庫県生まれ。大型プラントのバルブ/弁メーカーでエンジニアとして活躍後、独立して石油系溶剤浄油再生装置を開発。1979年㈱京都産業を設立し「ハッピークリーニング」店舗を50店まで拡大するも業態改革の必要性を痛感し全店舗を閉鎖。2002年㈱ハッピーを設立し、業界から逸脱した『ケアメンテ○R』という新業態を創造して独自の衣類再現技術を確立。2006年、従来の水洗浄理論を覆す「無重力バランス洗浄」を発明して国内外で特許を取得。2011年、経済産業省サービス工学推進委員会委員。おもな著書に「捨てない生き方(ダイヤモンド社)」「サービス業の底力(ダイヤモンド社)」「小さな会社の負けない発想(致知出版社)」、「クリーニング店の秘密(東邦出版)」、「クリーニング 深・進化論(近代文芸社)」などがある。
第二回日本ビジネスモデル大賞 受賞記念講演
窪田 規一 氏
ペプチドリーム株式会社 代表取締役社長
(講演概要)
京都大学・山中教授のiPS細胞の発明によるノーベル賞受賞、そしてつい先日のSTAP細胞の発明とわが国はバイオ分野において目覚しい成果をあげている。しかし、ビジネス面からみるとバイオ分野(バイオベンチャー)は欧米に比べ成功しているとは言い難い。その理由の大きな点として欧米に比べわが国のバイオベンチャーの歴史は浅く、ビジネスモデルも未熟だと言われている。
ペプチドリームは創業計画時よりグローバルなビジネス展開を前提に「戦って勝ち残れるビジネスモデル」の構築に努め実践してきた。今回の『日本ビジネスモデル学会大賞』の受賞を機に当社のビジネスモデルのエッセンスをお伝えすることが出来ればと考えている。
(略 歴)
1953年 東京生まれ
1976年 早稲田大学 卒業
1976年 日産自動車(株)入社
1978年 (株)スペシアルレファレンスラボラトリー(現(株)エスアールエル)入社
2000年 (株)ジェー・ジー・エス創立、専務取締役就任
2001年 同 社 代表取締役社長就任
2006年 ペプチドリーム(株)創立 代表取締役社長就任、現在に至る
[ 主な社外活動:現在 ]
NPO法人 腎臓病早期発見推進機構(IKEAJ) 理事
[ 受賞歴 ]
2004年 産学官連携推進会議・功労者表彰にて「文部科学大臣賞」を受賞
2005年 日経優秀製品・サービス賞にて「日経産業新聞・優秀賞」を受賞
2011年 産学官連携推進会議・功労者表彰にて「日本学術会議会長賞」を受賞
2013年 日本バイオベンチャー大賞にて「グランプリ(大賞)」を受賞
【パネルディスカッション】
テーマ:『ネットベンチャーの最新動向』
〈モデレーター〉
川田 尚吾 氏
DeNA共同創業者
投資家、株式会社ディー・エヌ・エー顧問
(略 歴)
1996年に東京都立大学大学院工学研究科博士課程を修了し博士(工学)を取得。同年マッキンゼー入社。99年に株式会社ディー・エヌ・エーを共同創業し取締役就任。以降COOとしてサービス開発、システム開発の統括、営業部門立ち上げ、マーケティング統括など一連の事業立ち上げをリード。2008年に非常勤取締役、2011年から顧問。現在は日米欧のスタートアップへの投資、支援を中心に活動。
〈パネリスト〉
宮澤 弦 氏
ヤフー株式会社 検索事業責任者
(略 歴)
1982年生まれ、2004年大学卒業直後に株式会社シリウステクノロジーズを創業、代表取締役に就任。モバイルSEO事業や位置情報に連動したモバイル向け広告配信事業を手がける。2010年8月、ヤフーにより買収。その後、ヤフーにてインタレストマッチプロジェクト(現YDN)のプロジェクトリーダー、2012年7月よりマーケティングソリューションカンパニー事業推進本部長(当時30歳で最年少記録)、2013年4月よりメディアサービスカンパニー検索事業責任者に就任。
WEF(World Economic Forum)のGlobal Shapers Tokyo Hubのメンバーとして2012年のダボス会議に参加、2011年にはSt.Gallen SymposiumにLeaders of Tomorrowとして参加する。北海道札幌市出身。
吉松 徹郎 氏
株式会社 アイスタイル 社長
(略 歴)
東京理科大学基礎工学部 卒業。1996年 4月 アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア株式会社)入社。1999年 7月 同社休職し、アイスタイル設立に参画。1999年11月 同社退職し、アイスタイル社長に就任 (現任)。1999年11月 ニュービジネス協議会主催第6回ニュービジネスプランコンテスト優秀賞、 2002年10月 日経インターネットアワード2002 ビジネス部門 日本経済新聞社賞、 2003年9月 社団法人 日本広告主協会 Web広告研究会主催 第1回Webクリエーション・アウォード Web人創業賞、 2004年2月 財団法人 社会経済生産性本部主催 平成15年度 創業・ベンチャー国民フォーラム 起業家部門 奨励賞、2013年7月企業家ネットワーク主催 第15回企業家賞「ベンチャー賞」等、受賞歴多数。
【特別対談】〜ビジネスモデル超える「21世型モデル?」〜
猪子 寿之 氏(チームラボ株式会社 代表) X 淡輪 敬三
猪子 寿之 氏
チームラボ株式会社 代表
(略 歴)
1977年、徳島市出身。2001年東京大学工学部計数工学科卒業と同時にチームラボ創業。チームラボは、プログラマ・エンジニア(プログラマ、UIエンジニア、DBエンジニア、ネットワークエンジニア、ロボットエンジニア、コンピュータビジョンエンジニア、ソフトウェアアーキテクト)、数学者、建築家、CGアニメーター、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、絵師、編集者など、情報社会のさまざまなものづくりのスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。サイエンス・テクノロジー・アート・デザインの境界線を曖昧にしながら、WEBからインスタレーション、ビデオアート、ロボットなど、メディアを超えて活動中。
主な実績として、産経デジタルのニュース・ブログポータルサイト「iza」。国立台湾美術館にてチームラボ「We are the Future」展を開催(2012)。「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」がフランスのLAVAL VIRTUALで建築・芸術・文化賞を受賞(2012)。「teamLabBody」が Unity Awards 2013のBest VizSim Projectを受賞など。シンガポール「シンガポールビエンナーレ2013」(シンガポールアートミュージアム)にて、新作のデジタルアート「秩序がなくともピースは成り立つ」を発表(2月16日まで)。「Media Ambition Tokyo2014」にて、「世界は、均質化されつつ、変容し続ける」を展示(2月7日~3月22日)。国内初の大規模な展覧会「チームラボと佐賀 巡る!巡り巡って巡る展」開催(2月28日~3月22日)。「チームラボって、何者?」(マガジンハウス)刊行(2013年12月)。
HP: http://www.team-lab.net/
facebook: http://www.facebook.com/TEAMLAB.inc
twitter: @teamlab_news
淡輪 敬三 (2014年春季大会実行委員長)
タワーズワトソン株式会社 取締役会長
(略 歴)
1976年 東京大学工学部航空学科卒業。
1978年 東京大学工学系大学院修士課程修了後、
日本鋼管株式会社(NKK、現JFE)入社。
1985年 スタンフォード大学大学院修士課程修了。
1987年 マッキンゼーアンドカンパニー東京オフィス入社、1993年 同社パートナーに就任。
1997年 7月よりワトソンワイアット株式会社 代表取締役社長に就任。
2010年 1月に世界的に旧ワトソンワイアットと旧タワーズペリンが合併しタワーズワトソンが誕生し、合併後の日本法人の代表取締役に就任後、2013年7月より現職。
マッキンゼーでは、パートナーとして内外の大企業に対して、長期ビジョンの構築、経営戦略の立案、全社組織の設計、組織能力開発など、数多くのプロジェクトを指揮統括。
ワトソンワイアットでは、主に伝統的な日本企業の人材マネジメントをグローバル経営に進化させる支援を行う。特に、世界のトップに立とうとしてグローバル規模で組織と人材を刷新しようとする日本企業について、全社的な企業変革をサポート。
タワーズワトソンでは、自社の合併に伴う経営システム、組織文化の統合を、アジアパシフィック部門の経営メンバーとして、また日本法人の代表として指揮、統括。タワーズワトソンは人事、年金、保険のコンサルティング分野では世界最大で、36カ国、約120拠点、14000人の社員を抱える、NYSE上場企業。日本では約140人の社員が在籍。
また、(株)キトー、曙ブレーキ工業(株)、インヴァスト証券(株)にて社外役員、一般社団法人 国際経営者協会(IMA)理事、公益財団法人WWFジャパン評議員、一般社団法人 東京キワニスクラブ理事など多方面で活動している。
休日には、40年以上続けるテニス、留学時代に始めたゴルフ、冬季のスキー、夏季の登山、トレーニングジムやジョギングなど、スポーツ全般を楽しむ。著書に、『ビジネスマン プロ化宣言』(かんき出版)、『釣りバカ日誌「ハマちゃん流」』(共著/日経新聞社)など。