新しい産業 Smart Agriculture

日時: 2014年10月18日(土) 10時-18時 交流会18時-20時
場所: 東京大学本郷キャンパス工学部新2号館

(大会実行委員長メッセージ)

この度、大会委員長を務めさせて頂きます名川知志と申します。

京野菜・京タケノコの産地である京都長岡京で生まれ育ち、長年勤めたIBMを卒業後、現在は外資系コンサルティング企業アクセンチュアに勤める傍ら、 Smart Agriculture ベンチャー企業グランパ社の顧問、慶応大学院SDMアグリカルチャー研究員を務め、家族と自然農の畑を耕しながら「半農半X」を進めております。

私たちビジネスモデル学会は、旬なテーマを取り上げた大会を東大本郷キャンパスで毎年2回主催、120人以上の老若男女の方々に、週末10時間集中して学んで頂く機会を提供していますが、今秋の大会は「農業」をテーマに取り上げさせて頂きます。

大きな背景として、世界的な人口動態と地球温暖化があります。2050年には世界人口が90億人を超え、食料不足の到来が予想されていますが、安心して食べ られる社会システムを今から構築しておく必要があります。また年々本格化する天候の脅威から、テクノロジーを活かして農作物を守るかは地球規模の重要課題 になっています。

そのような背景の中、旧来型の農業と異業種とのシナジー(相乗効果)によって実現する、新しい産業・次世代農業「Smart Agriculture」が注目を集めています。「Smart Agriculture」は,野菜の生産にとどまらず,流通や消費のあり方をも変革する、農業のビジネスモデルのリデザインであり,社会の課題を商業的に解決するソーシャルビジネスの一例としても見ることができます。また日本の旧来型農業人口が激減する中、新しい産業の仕事として、ホワイトカラーでもブルーカラーでもない「グリーンカラー」創成の時期ともいえます。

私たちがご提供させて頂く半日の講演を通じて、グリーンカラーとして将来働いてみたいと志望する方々が生まれることを願っております。

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今回、講師としてお招きするのは下記の方々です。

  • 農水省の室長 安岡様に国家としての日本の農業戦略を語って頂きます
  • 自然光ドーム型野菜工場を推進し単年度黒字を達成している71歳の経営者・グランパ社長 阿部様に事業戦略を語って頂きます
  • 中東/インド等へイチゴ輸出事業を展開する36歳の若き経営者・GRA社長 岩佐様に事業戦略を語って頂きます
  • Smart Agriに新規事業参入したグローバル•エレクトロニクス業界の雄パナソニック、福井様に女性目線で語って頂きます
  • 東北の野菜王 舞台ファーム代表取締役 針生様に、アイリスオーヤマ様とコラボした被災地での大型事業展開を語って頂きます
  • 日本NO.1のソーシャル・ビジネスモデルとして政府からも表彰されたえがおつなげて代表 曽根原様にNPOビジネスモデルを語って頂きます

皆さまの申し込みを心よりお待ち申し上げております。

2014年秋季大会 実行委員長
名川 知志


主な講演とプログラム

基調講演

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安岡 澄人 氏
農林水産省 大臣官房政策課 研究調整官

(講演テーマ)攻めの農業の展開 ~日本の強みを生かしたスマート農業等の展開~

(講演要旨)

日本の農業の現状や課題を簡単に紹介するほか、農業の成長産業化に向けた「攻めの農業の推進」のポイントを説明します。特に、スマート農業の展開等のイノベーションを生かした新たな農業の展開についてお話します。

(講師略歴)

平成2年 農林水産省入省
入省以来、環境保全型農業の推進のほか、様々な作物の振興、新たな技術の普及など、様々な部局を担当。
カリフォルニア大学デービス校留学、植物新品種保護国際同盟(UPOV)事務局勤務。
現在は、生産局で農畜産物の放射性物質対策を担当するとともに、大臣官房政策課技術調整室長としてスマート農業などの技術を活かした新たな農業の推進に取り組む。


特別講演1

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阿部 隆昭 氏
株式会社 グランパ 代表取締役社長

(講演テーマ)ドーム型自然光野菜工場ベンチャーの経営戦略

(講演要旨)

私は青森で生まれ、農業を目の当たりにしてきましたが、全般に所得が低く、天候に左右され、収入が不安定で、後継者が出てきにくい。1次産業は下降線をたどり つつありますが、農業は一番必要とされる業種。次の世代につなぐ方法をずっと考えてきて、10年前に腰を上げました。

日本の食料自給率はカロリーベースでピーク時72%程度から現在39%程度に低下。農業就業人口は290万から200万世帯前後に減り続けています。平均年齢が66歳で、60代が60%。これでは日本の農業は立ち直れない。農業就業人口を増やすため、会社として農業に興味のある若手や熟年、 小中学生にも研修講座や実習、体験学習をしています。衰退する農業を活性化させ、魅力ある業種にして、何としても次の世代に繋げたいと考えております。

我々のドーム型野菜工場は、従来型のハウスに比べ、エネルギーコストを40%ダウン、収穫量は逆に2.5倍。露地栽培並みに太陽光などの自然エネルギーを100%近く取り入れてい ます。露地栽培は年1~2回の収穫ですが、ドーム型ハウスは年10~12回収穫でき、安価・安全・安心のレタスを安定供給できます。ハウスの初期投資は、 耐用年数15年の半分の7年程度で償却できるようにしています。

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従来型のイニシャルコスト(設備導入費用)とランニングコスト(設備運転費用)を乗せた出口戦略・売値は、一般市場では受け入れられない。効率と低コストを目指さないといけないところから、ドーム型の発想が生まれました。同業他社に比べ高効率な機能を備えており、若い人たちにどんどん植物工場にトライし てほしい。1次産業で安定収入を確保し、2次産業、3次産業と同じような所得を得られる環境づくりをしたい。また、心理的に追い込まれたときにはい上がっ ていく力、よい方向にはい上がっていく努力、思いを持ち続ける生き方をしてほしいものです。

2050年を展望すると、世界人口は90億人を超え、一方、耕作面積は温暖化現象により3割以上減ります。土地が砂漠化し、作物が生産できない状況に。 各国で食料問題が深刻になるでしょう。日本は今、安定的な食料基地をどうつくるか大きく問われています。今から計画や戦略を立て、人材を育成するなど農業 に参入する環境をつくるべきです。東日本大震災は私たちに大きな教訓を与えてくれました。東北は農業、漁業など食料基地として大きな資源があります。自然 環境に左右されない1次産業の形態をつくり込めば、効率的な農業ができる上、40年後でも食料を安定供給できます。

銀行時代、欧米の海外研修の際に週末は農場を見て回りました。日本の個人的農業と異なり、経営としての農業をやっていると感じました。青森生まれで、 ずっと自然を克服する農業にしたいという思いもありました。人生の第2ラウンドは資金確保、技術開発、マーケット開拓など、苦労も貧乏もしました。でも、 農業にかける強い信念を持って、諦めないでやってきたので、周りの理解が得られたということでしょう。100歳まで頑張りたいと思います。

(講師略歴)

1943年 5月 生まれ
1968年 4月 青森銀行 入行
1985年 4月 青森銀行 柳町通支店 支店長
1989年 4月 青森銀行 津軽支店 支店長
1991年11月 青森銀行 東京国際部部長
(香港事務所設立後、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ベルギーへ、
デリバティブ:金融派生商品を学ぶため)
2004 年 9 月 株式会社グランパを設立 代表取締役(現任)


特別講演2

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針生 信夫 氏
株式会社舞台ファーム 代表取締役

(講演テーマ)東北の野菜王の農業イノベーション

(講演概要)

去る2011年3月11日の東日本大震災により仙台市の農地約1,800haが津波で浸水し、地元の農業は過去類を見ないほど甚大な被害を受けました。当社においても、農地の浸水、生産作物や資材・農機具の流出など大きなダメージを負いました。

そのような大変に苦難に満ちた状況の中で至った考えは、やはり「日本農業全体として新たな仕組みの模索が必要である」ということでした。震災の津波以前に、実は「見えない津波」が既に日本農業界に押し寄せてきていたのではないか、とうことであります。以前より農業は危機的な状況にあったのではないか、そのように改めて考えさせられました。したがって、一般に言われる「復興」ではなく、全く新しい考え方やスキームを用いた「新興」ともいうべき回復を成しえなければ、震災以上には日本農業は成長できないということであります。

昨年4月大手生活用品生産卸のアイリスオーヤマ株式会社に多大なるご協力を賜り、同社と連携し2013年4月に精米事業として「舞台アグリイノベーション株式会社」を立ち上げるに至り、2014年7月に宮城県亘理町に国内最大級の42,000tのコメを備蓄できる低温倉庫を備えた精米工場が完成しました。日本の食料の安定供給に微力ながら寄与すべく、「ビジネスチャンス」という言葉がありますが、危機的な日本農業のイノベーションを果たしていきたいと考えております。

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(講師略歴)

昭和37年 1月3日 生
昭和55年 3月  宮城県立農業高等学校 卒業
昭和57年 3月  宮城県立農業講習所 卒業
平成15年 7月  株式会社舞台ファーム 設立 代表取締役
平成21年11月  農林水産省 マルシェ・ジャポン プロジェクト実行委員長
(仙台放送 + 舞台ファーム)
平成22年 5月  東北経済産業局 農商工伝道師
平成23年 9月  農林水産省 ボランタリィープランナー
平成24年10月  東北ニュービジネス協議会 六次産業化部会長
平成25年 2月  内閣府 食の6次産業化 プロデューサーキャリア段位制度 認定委員
平成25年 4月  舞台アグリイノベーション株式会社 設立 代表取締役
平成25年 7月  食の6次産業化プロデューサー最高段位レベル4取得
平成25年11月  東日本コメ産業生産者連合会 設立 代表取締役専務
平成25年12月  国有財産東北地方審議会委員 その他役職多数


特別講演3

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岩佐 大輝 氏
株式会社GRA 代表取締役社長

(講演テーマ)99%の絶望の中に「1%のチャンス」は実る 〜IT社長、故郷を救う〜

(講演要旨)

0章 「何もない場所」からすべては始まった
1章 1%のチャンスを成功に導く「戦略」
2章 「7割スタート」でちょうどいい
3章 勝てないゲームなら「ルール」を変えろ
4章 取れる「リスク」はぜんぶ取れ
5章 どうせやるなら「世界一」
6章 ひと粒1000円の「革命」
7章 世界に飛び出すなら「今」

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GRAWAY
「実行実現」:Without action, nothing happens.
「価値共創」:多くを巻き込み偶発的必然を起こす。
「自利利他」:尽くして求めず、尽くされて忘れず。
「電光石火」:早く速く流やく。同じ波は二度と来ない。

(講師略歴)

1977年、宮城県山元町生まれ。
日本、インドで6つの法人のトップを務める経営者。
高校卒業後に上京。パチプロになる。
その後、フリーのプログラマーになり、競馬ソフトなどを開発。
大学在学中の2002年にITコンサルティングを主業とする株式会社ズノウを設立。
東日本大震災後は、特定非営利活動法人GRAおよび農業生産法人GRAを設立。
先端施設園芸を軸とした「東北の再創造」をライフワークとするようになる。
故郷のイチゴビジネスに構造変革を起こし、地域をブランド化。
大手百貨店で、ひと粒1000円で売れる「ミガキイチゴ」を生み出す。
2012年にグロービス経営大学院でMBAを取得。
2014年に「ジャパンベンチャーアワード」(経済産業省主催)で「東日本大震災復興賞」を受賞する。


特別講演4

福井 祐子 氏
パナソニック株式会社
モノづくり本部 生産技術開発センター
植物工場プロジェクト 参事

(講演テーマ)エレクトロニクス業界からSmart Agriに新規参入

(講演要旨)

東北の震災復興にあたって、政府は東北を日本社会が抱えている課題が顕著に表れた地域だと捉えています。エネルギー問題、高齢化、防災に強いまちづくり、コンパクトな市街地、地域資源を活かしたまちづくりなど、今後の日本が解決していくべき課題が多く、東北に必要なのは「最低限の生活再建」ではな く、これらをクリアした「まちづくり」。「新しい東北」の創造だとしています。

政府は、東北の先駆的な取り組みを集め、「新しい東北」の創造に向けた取り組みを進めています。経済産業省は、平成25年度に先端農業産業化システム実証事業を実施しました。これは東日本大震災の被災地で、先端技術を活用した先端的農業システムを実証し、その生産物における収益性の高い加工・流通システムを構築した事業に対する補助金制度です。

パナソニックは、経済産業省の平成25年度先端農業産業化システム実証事業に応募し、補助対象として選ばれました。当社はかねてよりモノづくり本部 で先行研究として植物工場に取り組んでおり、この技術を福島工場の空きスペースを有効活用することにより、この事業を推進しています。

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パナソニック株式会社AVCネットワークス社福島工場は、デジタルカメラのユニット実装や完成検査を中心とした工 場。東日本大震災では大きな損害を受け、なかでも生産ラインのあった3号棟は大きな被害を受け、破損した生産設備を2号棟に移設。その後の3号棟は躯体な どを修復したものの、生産には利用されていませんでした。

この3号棟で植物工場は運用されています。ここで特徴的なのは、当社が保有する、照明・空調・ネットワーク、省エ ネなどの幅広い技術と商材の投入です。工場で培った生産性向上、品質安定化、コストダウンなどの多彩な技術をフル活用して、機械による自動化と人による手 作業の最適化を追求しています。

この事業は、高機能性植物の育成に加え、販売実証までが対象とされています。現在は、水耕栽培によりレタスを発芽から収穫まで6週間で行い、さらに短縮を計画中。今回の設置エリア次いで、2期工事も計画されています。ここでは、腎臓病患者用の低カリウムレタスなど高機能性植物の生産をめざし、県内外の病院や大学などと産官学の連携を行うなど、食材販売も含めた実証事業の体制も構築しています。

(講師略歴)

1989年、松下電器産業株式会社に入社(現、パナソニック(株))生産技術部門にて、電子部品やオーディオ・白物家電等の検査・自動組立ラインや設備のソフト開発、並びに、品質・生産性向上・在庫削減等、生産革新活動に取り組んできた。
2012年、新規事業テーマである植物工場プロジェクトの発足と共に、本プロジェクトへ移籍。
2013年、福島県にある社内工場に、量産型植物工場を立ち上げ、現在、事業化をめざし、営業活動と新技術開発にまい進している。


特別講演5

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曽根原 久司 氏
NPO法人えがおつなげて 代表理事

(講演テーマ)都会と農村を繋ぐ日本NO.1のソーシャル・ビジネスモデル

(講演要旨)

私は、日本の田舎の資源は、宝だと思っています。この思いは、農村に暮らす人なら、誰しもに通じる思いだと思います。また私は、この日本の田舎の宝の資源が上手に活用されたなら、10兆円ぐらいの国内産業が創出されるだろうと思っています。なぜなら、それぐらいの宝の資源の蓄積があるからです。世界の先進国の中で、第2位の森林率を誇る森林資源。40万haにもなる耕作放棄地。地球10周分に匹敵する農業用水路。四季折々の美しい農村の自然景観。農村地域の暮らしの中で育まれた豊かな食文化等々。みな、すばらしい宝の資源です。ただ、残念なことに、これらの資源が有効に活用されていません。しかし、もしもこれらの農村の資源に価値が与えられ、新しい商品となり有効に活用されたならば、私は、10兆円ぐらいの地域産業が創出されると思っています。私が考える農村資源 を活用した10兆円産業とその内訳は、以下の通りです。

「6次産業化」による農業(3兆円)
農村での観光交流(2兆円)
森林資源の林業、建築、不動産等への活用(2兆円)
農村にある自然エネルギー(2兆円)
ソフト産業と農村資源活用の連携:情報、教育、健康、福祉、IT、メディア(1兆円)

私は、この5分野が、日本の農村の資源特性から考えて、有望な産業分野と考えています。また、森林、農地、自然環境などを活かす10兆円規模の産業が創出されることで、100万人の雇用創出が可能だと考えています。また私自身、そんな考え方のもと、耕作放棄地や未活用の間伐材などを活用して、さまざまな事業 を開発してきました。その事業の詳細は、NPO法人えがおつなげてのHPをご覧いただきたいと思います(>> ホームページ)。また、弊書をお読みいただければ幸いです。日本各地の農村資源の宝を活かして、新たな地域産業を各地で創造していこうではありませんか。

(講師略歴)

NPO法人えがおつなげて 代表理事
長野県出身
1961年生まれ
現住所:山梨県

主な経歴:
昭和60年 明治大学政治経済学部経済学科卒業
金融機関等企業経営の経営コンサルタントを経て、現職
平成15年度 農水省第1回オーライニッポン大賞ライフスタイル賞受賞
平成19年度 毎日新聞グリーンツーリズム大賞優秀賞受賞
平成20年度 経済産業省ソーシャルビジネス55選に選定される
平成22年度 世界の社会起業家を繋ぐSEOY日本プログラムのファイナリストに選定される
平成26年度 日経ソーシャルイニシアチブ大賞を受賞
企業と組んで耕作放棄地の再生を目指す「企業ファーム」を展開しており、
「都市と農村をつなぐビジネスモデル」に光が当たる。

上記肩書き以外の「主な役職」:
内閣府地域活性化伝道師
山梨県やまなしコミュニテイビジネス推進協議会会長
山梨県立農業大学校兼任講師
山梨学院大学兼任講師

■主な著書・雑誌記事等

『田舎の宝を掘り起こせ~農村起業成功の10か条~』(編集) 学芸出版社
『農村起業家になる~地域資源を宝に変える6つの鉄則~』 日本経済新聞出版社
『日本の田舎は宝の山~農村起業のすすめ~』 日本経済新聞出版社


会員論文発表

【研究論文】「キャラブランドビジネスモデルに関する考察~台湾の市場を例として~」

簡 逸威 氏
慶応大学メディアデザイン研究科、中村伊知哉研究室博士後期課程

(略 歴)

1983年 台湾生まれ
2008年 (台湾)清雲科技大学経営管理研究科経営学専攻修了
2012年 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科入学
専門は 観光振興、経営戦略、リスクマネジメント、マーケティング。
主な受賞歴は
2006年 (台湾)全国の実務経営管理論文賞受賞 「きいろんの商店街観光戦略」
2008年 (台湾)合作金庫商業銀行論文賞「バリューアットリスクモデルの実用―異なる時期の台湾の私営銀行を例として―)」。

【事例報告】「経営者・オフィサー自らに「市場の立体感を感じさせる」~これこそ戦略変更、ビジネスモデル進化、役員会の活性化に極めて有効な、経営改革の鍵~」

小川 政信 氏
インスパーク株式会社 代表取締役
http://www.inspark.jp/

インスパーク株式会社設立以来、戦略経営コンサルティングと経営人材開発を概ね50%ずつ行っている。偏りのない幅広い事業分野で、マーケティング、事業戦略、新規事業開発、R&D、撤退、再生、アライアンス、M&A、投資のデューディリジェンス、など広範に渡る経営強化支援を行ってきた。上場企業・グローバル企業・中堅企業をあわせて約200社とコンサルティングまたは経営人材開発のプロジェクトに携わる過程で、「顧客の反応の立体感」を経営幹部、なかでも経営者・役員層が直接感じとることこそ、戦略とビジネスモデルの進化への強力なテコとなることに気づいてきた。スピーディな経営改革につながる知見を、本日は、今年の夏の三つの事例を交えながら紹介する。

(略 歴)

1982年東京大学卒
1989年ハーバードMBA取得後、マッキンゼーなどを経て独立
1996年インスパーク株式会社を設立
なお本日の内容に関連する著書に、「マーケティングは「3人」に聞きなさい!」、「フロンティア突破の経営力」などがあります。


プログラムスケジュール

時 間 内 容
09:30 開場・受付開始
09:45-10:00 プレ・プログラム
10:00-10:20 松島会長・名川大会委員長ご挨拶
10:20-11:00

【基調講演】

攻めの農業の展開  ~日本の強みを生かしたスマート農業等の展開~

安岡 澄人 氏(農林水産省 大臣官房政策課 研究調整官)

11:05-12:20

【特別講演1】

ドーム型自然光野菜工場ベンチャーの経営戦略

阿部 隆昭 氏(株式会社 グランパ代表取締役社長)

【社団法人設立の発表・デモ実演】

「グリーンカラー」における人財教育とビジネスマッチングのプラットフォーム構築

小林 信三 氏(一般社団法人 野菜プラネット協会)

12:20-13:10 ランチ休憩
13:10-13:55
【会員論文発表】
発表説明
藤田 育夫(学会運営委員)      
 
【研究論文】 (20分)
「キャラブランドビジネスモデルに関する考察~台湾の市場を例として~」
簡 逸威 氏
慶応大学メディアデザイン研究科、中村伊知哉研究室博士後期課程
 
【事例報告】(20分)
「経営者・オフィサー自らに「市場の立体感を感じさせる」~これこそ戦略変更、ビジネスモデル進化、役員会の活性化に極めて有効な、経営改革の鍵~」
小川 政信 氏
インスパーク株式会社 代表取締役
13:55-14:35

【特別講演2】

東北の野菜王の農業イノベーション

針生 信夫 氏(株式会社舞台ファーム 代表取締役社長)

14:40-15:20

【特別講演3】

9%の絶望の中に「1%のチャンス」は実る

~IT社長、故郷を救う~

岩佐 大輝 氏(株式会社GRA 代表取締役社長)

15:25-16:05

【特別講演4】

エレクトロニクス業界からSmart Agriに新規参入

福井 祐子 氏(パナソニック株式会社 モノづくり本部

生産技術開発センター 植物工場プロジェクト 参事)

16:05-16:20 (休憩)
16:20-17:00

【特別講演5】

都会と農村を繋ぐ日本NO.1のソーシャル・ビジネスモデル

曽根原 久司 氏(NPO法人 えがおつなげて代表理事)

17:00-17:40 会場のお客様からのQ&A・ラップアップ

大会委員長司会+全講演者登壇

17:40-18:00 ビジネスモデル学会企画・イベント等ご案内

  • 日本ビジネスモデル大賞
  • 海外コンベンション
  • 外国大使館交流プログラム
  • イブニングセッション
18:00-18:10 閉会ご挨拶

代表幹事 中谷 幸俊

18:10-18:30
18:30-20:00
移動
交流会(申し込み参加者のみ) 
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